「オホーツクに消ゆ」について前回のSCENE5の攻略で終わりにするつもりだったのですが、
ちょうど前回の記事をアップした後に、ログイン1983年12月号が入手できたので記事にしてみることにしました。

オホーツクに消ゆ/ログイン1983年12月号 表紙

「オホーツクに消ゆ」に関する記事は8ページに渡って書かれてあり、記事の執筆は堀井雄二氏ご本人です。
記事の題名は

ゲームシナリオ・ロケハン編
北海道連鎖殺人 ニポポ人形が涙するとき、またひとつ死体が浮かぶ…
「オホーツクに消ゆ」


というような感じで見開きで渡っています。

オホーツクに消ゆ/ログイン1983年12月号 記事

記事の冒頭に

(引用)
北海道を舞台に、体験推理電子小説(注:サスペンス・アドベンチャー・ゲームとルビがふってある)を書いてみたい。そう思ってる矢先、ログイン編集部から電話があった。 

と書かれていて、ポートピアを作った後は北海道を舞台にしたアドベンチャーを作る考えでいたのでしょうね。

北海道に行く前にどの程度のプロットが出来上がっていたのかは読み取れませんが、記事には東京湾で死体が上がって、死体からキャバレーのチラシが出てきて、旅館に行って…という冒頭はどうだろうか?みたいな事が書かれています。

いいんですか、最初からこんなに書いちゃって。

オホーツク方面に近いという理由で東京から飛行機で向かったのは釧路空港。同行者はS氏と書いていますが、塩野剛三氏でしょう。刑事は車で移動するだろうという考えから、レンタカーを借り、阿寒湖に向かって取材を行います。そして、またここで

(引用)
いい忘れたが、この連鎖殺人では、事件が解明されていくと、戦後すぐのある事実に結びついてゆく、というような展開を考えているのだ。つまり、昭和20年代前半、オホーツクに沈んだ一せきの漁船。それに、この一連の殺人事件の謎がある……と。


いきなり終盤のネタバレ…。

そして、また読み進むと、刑事の部下と犯人の娘が途中で知り合って恋仲になるとか、屈斜路湖の和琴半島の岩場に掘っ立て小屋を見つけて中を覗くと壁に落書きが書いてあったとか、マリゴケは大きなヒントになるとか、ネタバレオンパレード。

釧路から阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖と取材し、夜中に紋別まで到着。夕食はカニのフルコースだったようです。翌朝も紋別市港湾管理事務所に行ってみたり、高台に登ったら海難殉職者慰霊碑を見つけて女の人が花を供えていたらとか、網走刑務所の販売店でニポポ人形を見つけて、老齢の受刑者がニポポ人形を作っていたらどうだろうとか。

発売は約一年後なのにいきなりこんなに書いちゃっていいのかしら。

この後は網走港、北浜、知床半島と行き、ウトロで1泊。知床五湖、羅臼、標津、中標津を経由して釧路へ戻ったとの事です。

記事の後半はロケ終了後のドラマの構成やゲームのプログラミングについて触れています。印象的だったのはコマンド選択について触れている部分。

(引用)
もし、キミがアドベンチャー・ゲームをつくろうと思ったら、「ゲームをいかにむずかしくするか」ではなく、「いかにむずかしいストーリーを、どうやってカンタンに解かせるか」に頭を悩ませるべきだろう。そのほうが、きっと面白いものができると、ボクは信じている。考えてみるとその方が難しいかもしれないが、ユーザーの身になってみると、ヨークわかるだろう。自分がやるときの事を思い浮かべるんだ。

コマンド入力の「言葉探し」に不条理を感じていたんでしょうね。そしてそれは宜しくないんじゃないか?と。
コマンド入力方式のポートピア連続殺人事件はできるだけ優しくできるようにしたけど、それでも難しいと言われた、詰めが甘かったのだと書かれています。

最後の方はどんなキャラクター設定が必要だろうとか、エンディングの事まで書かれていました。
先生、ネタバレ過ぎです。